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〓イタリア=ヴェネチアーノ
フェリシアーノ・ヴァルガス、20歳、172cm
〓イタリア=ロマーノ
ロヴィーノ・ヴァルガス、22~23歳
〓ドイツ
ルートヴィヒ(姓不詳)、20歳、180cm
〓日本
本田菊、年齢はひみつ、165cm
〓アメリカ
アルフレッド・F・ジョーンズ、19歳、177cm
〓イギリス
アーサー・カークランド、23歳、175cm
〓フランス
フランシス・ボヌフォワ、26歳、175cm 以前「ジャンとかアルセーヌとか」と書かれていたこともある
〓中国 王耀(ワン・ヤオもしくはワン・ユェ)、4000歳(仙人という設定らしい)、169cm
〓ロシア
イヴァン・ブラギンスキ、年齢は不詳、182cm
〓オーストリア
ローデリヒ・エーデルシュタイン
〓ハンガリー
エリザベータ・ヘーデルヴァーリ
〓スペイン
アントーニョ・フェルナンデス・カリエド、25歳
〓スイス
バッシュ・ツヴィンクリ、18歳
〓ポーランド
フェリクス・ウカシェヴィチ、19歳
〓リトアニア
トーリス・ロリナイティス、19歳
〓ラトビア
ライヴィス・ガランテ、15歳
〓エストニア
エドァルド・フォンヴォック、17歳
〓韓国
任勇洙(イ・ヨンスまたはイム・ヨンス)、15~16歳
〓トルコ
サディク・アドナン、年齢は素顔公開の暁に明らかになるようである
〓ギリシャ
ヘラクレス・カルプシ、27歳
〓エジプト
グプタ・モハメッド(ムハンマド)・ハッサン
〓スウェーデン
ベールヴァルド・オキセンスシェルナ、21歳
〓フィンランド
ティノ・ヴァイナマイネン、20歳
〓プロイセン
ギルベルト・バイルシュミット、少なくともドイツ(20歳)、オーストリアより年上
〓カナダ
マシュー・ウィリアムズ
〓シーランド
ピーター・カークランド、12歳くらい
〓ベラルーシ
ナターリヤ(ナターシャ)・アルロフスカヤ、19歳くらい
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3分クッキングのテーマソングが鳴り響く。
携帯を開いて、たった今着信したメールを見ると、短く一言「ファミレスに来い」とあった。隆治からだった。
「…来い。じゃねーよ」
文句を垂れつつもベッドから起き上がり、髪の毛に櫛を通す。胸まで伸ばしたそれを綺麗に三つ編みにして、リング状にする。ローズピンクのアイシャドウをうすく引き、パジャマからシフォンのワンピースに着替えた。
たかだか地元のファミレスに行く10分のために頭の天辺から足の先まで整えてしまう女の悲しさよ。
 別に隆治なんかのためじゃない。奴に逢うだけならジャージだろうがスウェットだろうが何でもいいのだ。だが今の私は恋する乙女。恋する乙女は何処でどんなアクシデントに遭遇しても臨戦体制が取れるように武装する必要があるのだ。外見を変えるだけで気持ちまで変えられるなんて、女はお手軽だなぁ。
「よぉ」
「うん」
ファミレスに着くと、隆治はカフェラテを飲みつつ経済新聞を広げていた。
見た目はちゃらちゃらしているくせに、行動が似合わない奴だ。
店員に同じものを頼んで向かいの席に座る。
「で、休日にわざわざ私を呼びつけた用件はなんなの」
「お前、誕生日近いだろ」
「それがなによ」
「だからサービスしてやろうかと思って」
いきなり何を殊勝なことを言い出すのだ。こいつがこういう態度をとるなんて、何かきなくさいものを感じる。

「おら来たぞ」


…で振り替えると好きな人がいて、呼び出した本人が睦まじい二人を見て落ち込むっていうどうしようもない話。

――朝だ…
一睡も眠れなかった…なんてことはなく、間抜けにもしっかり眠れた。なんてことだ。
時計がない上こちらの季節もわからないため、空を見たところで今が何時頃なのかわからない。
昨日は気付いたら寝てたもんな…
呑気なものである。時間がわかったところでどうということもないのだが、無性に気持ちは焦っていた。
恨めしげに時を止めたままの腕時計を睨んでみても、うんともすんとも言いやしない。
…いや、言ったら怖いけど。
携帯も反応無し。電池切れなんだろうか。

とりあえず埃っぽい床から腰をあげ伸びをする。いつもふかふかのベッドで寝ているせいか、身体が軋むように痛くなっている。首を回すと小気味いい音がぽきぽきと鳴った。
寝転ぶと全身が痛くなるだろうし、服も汚れるだろう。おまけに何されるかわからないので危ない―そう思っていざと言うときを考え、部屋の角で体育座りで寝たのだが、そのせいでお尻がじんじん痛む…
よく考えたらヤラれるか殺られるかわからない状況で逃げ場のない角にいるなんて馬鹿だ。
耳を澄ませてみても物音はしない。
とりあえず外の空気でも吸おう。窓はひどく汚れて正直触りたくないが、密閉空間にも堪えられない。
永らく開けられていなかったのかサッシの溝にゴミが溜まり、窓一つ開けるのに一苦労だった。
砂気のある埃っぽい風が入ってくる。空はいつも見ている水色よりずっと濃くて冴えた蒼色だ。
空気が綺麗なんだろうか?
一面の砂漠景色にいまいち実感が湧いてこない。
非現実。
そんな言葉が頭をもたげる。
私は何処にいるんだろう。皆は何処にいるんだろう。

「目ぇ覚ましたか」
「!」

突然の声に驚いて振り向くと、いつの間に現れたのか、扉に背をもたせかけた昨日の美人がいた。
金髪碧眼というその外見に目を奪われる。
普段なら目にすることのない髪と眼の色だ。

「さっさと説明してもらおうか」
「えっ」

何をだ。
美人さんは腕をくんでふてぶてしい顔をしている。どうやら親切に教えてくれる気はないらしい。

「説明と言われても」
「てめーが何処の誰で、何の目的であそこにいたのかってことだよ」
「はぁ」

そんなことを言われても、自分の知らないことを語る言葉はない。
「…ふっ…ふえっくしょーい!!…あ゛ーちくしょー」

……まこと悲しいことに都子さんには美少女に似合わぬ親父臭さが備わっていたのであった。
そしてそれをギャップといって喜べるほど、海も人間が出来ていなかった。これまた悲しいことに。

「都子さん…人のくしゃみにまで口出しするのは僕としても気がひけるのですがー。その」
「なんだい海君」
「せめて手でおさえるとかですね」
「問題ない」

何がだ。
と思ったがそれを口には出さない。

「そうですか」

部屋の角と角、対角線状に、つまり自分から最も遠い位置にいる都子さんのほうをちらちらとみつめる。都子さんはこちらからの視線に気付いているのかいないのか。なんだか小難しそうな本を睨んでいる。

「ところで海君」
「はいっ」

まるでこちらの気持ちが通じたかのようだ。都子さんの視線は自分に注がれている。

「君は恋愛をするかね」
「はあ」

いきなり何を言い出すのかこの人は。

「まあ、それなりに」

目の前のあなたに。とは口が裂けても言えないが。

「私はこれまで18年生きてきたが、恋愛というものをしたことがない」
「はあ…」

それがどうしたというのか。

「だから君、私の恋愛に付き合ってみる気はないかね」
「は」
「荒川くんは強いね」
「別に強かねぇけど」
「あ。無自覚?」

荒川は、んー…と言葉を溜めて頭を後ろ手で掻く。

「俺は藍沢の方がよっぽど強いし頑張ってると思うけどな」
「ええ?」

それこそ信じられない。
「私、荒川くんには情けないところ見せてばっかりなのに?」
「そうでもねぇよ」

一体荒川くんは私の何を見て強いだなどと言うんだろう。お前は弱いと言われるよりはいいだろうが、強いというのは誉め言葉なんだろうか。わからない。少なくとも私は誉められている気はしない。女の可愛いが男の誉め言葉にあたらないのと同じ理屈だろうか。 とりあえず、

「ありがとう」
「おう」
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