文章書きための場
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昔、近所に男の子の幼なじみがいた。
こいつがだめだめな運のない男で、走れば滑って転んで水溜まりに飛び込み、犬の散歩に行けば逆に犬に引っ張られて、紐に手首を締め上げられる情けのない奴だった。
彼の名は淳といったが、そのダメっぷりに銘打って、「だめ淳」と私は読んでいた。
一方、私はといえば、そこそこお金持ちの家のお嬢様で、幼い頃から自由に奔放に過ごしてきた。
今の私はどこにだしても恥ずかしくない娘さんに成長している。本当だ。
だめ淳とは家が斜向かいの位置関係にあり、幼稚園生になる前に三輪車で電柱に突っ込むという馬鹿らしいプチ交通事故を起こして泣いていた奴に、私が蹴りをいれて「泣くな」と一喝したのが出会いだ。
その時私がだめ淳の顔を乱暴に拭った某高級ブランドのハンカチを、奴は未だに保管しているらしい。
しかもその理由が「勿体ないから」だなんて、どんだけ貧乏くさいんだ。
誤解しないで欲しいが、だめ淳の家だって一応金持ちの部類に入っている。何せ私達の家一帯は一等地なんだし。
なのにだめ淳にはどういうわけだか貧乏くさい血が流れているらしく、そのハンカチを机の1番上の引き出しに保管している。
私ははっきり言って貧乏くさいのは嫌いだ。
そのせせこましい生きざまに苛々するのだとだめ淳に言うと、彼は複雑そうに笑うのだった。
思い出に固執するのと貧乏性は違う。
こいつがだめだめな運のない男で、走れば滑って転んで水溜まりに飛び込み、犬の散歩に行けば逆に犬に引っ張られて、紐に手首を締め上げられる情けのない奴だった。
彼の名は淳といったが、そのダメっぷりに銘打って、「だめ淳」と私は読んでいた。
一方、私はといえば、そこそこお金持ちの家のお嬢様で、幼い頃から自由に奔放に過ごしてきた。
今の私はどこにだしても恥ずかしくない娘さんに成長している。本当だ。
だめ淳とは家が斜向かいの位置関係にあり、幼稚園生になる前に三輪車で電柱に突っ込むという馬鹿らしいプチ交通事故を起こして泣いていた奴に、私が蹴りをいれて「泣くな」と一喝したのが出会いだ。
その時私がだめ淳の顔を乱暴に拭った某高級ブランドのハンカチを、奴は未だに保管しているらしい。
しかもその理由が「勿体ないから」だなんて、どんだけ貧乏くさいんだ。
誤解しないで欲しいが、だめ淳の家だって一応金持ちの部類に入っている。何せ私達の家一帯は一等地なんだし。
なのにだめ淳にはどういうわけだか貧乏くさい血が流れているらしく、そのハンカチを机の1番上の引き出しに保管している。
私ははっきり言って貧乏くさいのは嫌いだ。
そのせせこましい生きざまに苛々するのだとだめ淳に言うと、彼は複雑そうに笑うのだった。
思い出に固執するのと貧乏性は違う。
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