文章書きための場
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ドうきがするわ
レんびんの情
ミんなおどきなさい
ファンファーレが鳴り響くあなたの登場
ソんな女の何処がいいの
ランドルト環も見えないこの目もあなたならすぐに見つけられる
シょうぶを仕掛けてみたりもするわ
ドうしよう 私が私じゃなくなるのよ
レんびんの情
ミんなおどきなさい
ファンファーレが鳴り響くあなたの登場
ソんな女の何処がいいの
ランドルト環も見えないこの目もあなたならすぐに見つけられる
シょうぶを仕掛けてみたりもするわ
ドうしよう 私が私じゃなくなるのよ
PR
信じるって行為は単に一方的に心地よい行為なのですが、裏切るっていうのは双方よい感じはしないと思います。他人はどうであれ。
「信じてた―なんて言われても、実際そんなの「えー…そんなこと言われても」って感じですよね」琴亜は爪先で地面をとんとんと叩きながらそう言った。「そう思いません?」
「そういうものかな」
対して闇恣は眼鏡をあげながら、なんでもないように言う。
「闇恣さんにはわからないかもしれないね。でもそれも当然か。どちらかと言うと、あなたは信頼されるのを喜ぶタイプね」
「喜ぶという言葉が適切かどうかはわからないけれど、悪い気はしないね」
「優しいんだから…闇恣さんは」
だから餓鬼相手に舐められるのよ
喉まで出かかった言葉をすんでのところで止める。
「信じてた―なんて言われても、実際そんなの「えー…そんなこと言われても」って感じですよね」琴亜は爪先で地面をとんとんと叩きながらそう言った。「そう思いません?」
「そういうものかな」
対して闇恣は眼鏡をあげながら、なんでもないように言う。
「闇恣さんにはわからないかもしれないね。でもそれも当然か。どちらかと言うと、あなたは信頼されるのを喜ぶタイプね」
「喜ぶという言葉が適切かどうかはわからないけれど、悪い気はしないね」
「優しいんだから…闇恣さんは」
だから餓鬼相手に舐められるのよ
喉まで出かかった言葉をすんでのところで止める。
「お前、愛して欲しいなんて言わなかったろ」
「言えば愛してくれるんですか」
「もちろんさ」
友達は選ぶものであると共に選ばれるもの。
「言えば愛してくれるんですか」
「もちろんさ」
友達は選ぶものであると共に選ばれるもの。
やりたいと思うから、動くのでしょう?
私はホテルの廊下を一人歩いていた。前々から思っていたけれど、ホテルの床が絨毯っていうのは私の癇に障ることの一つだ。7センチピン・ヒールを履いている身としては不安定で危ないし、キャリーの車輪も沈んで運びが悪い。大体、ホテル側だって掃除が大変で、いいことなんて何もねえ。
そう思っていると、目的の部屋にたどり着いた。
突き当たりから数えて3つめの603号室。
鍵は開いているので遠慮なく入ることにする。別にこれは扉がオートロック式ではないからというわけではなく(実際ちゃんとオートロック機能を備えている)、この部屋の主がノブに傘の持ち手をひっかけて、傘本体をドアにはさんでロックがかからないようにしておいたからだ。
別に私が口を挟むことじゃないかもしれないが、この部屋の住人、斎藤はセキュリティというものに頓着がまるでない。それでいいのか。それで。
昨今いつ後ろから刺されてもおかしくないし、むしろ刺すか刺されるかといえるほど物騒な21世紀に、誰から見ても開いている無防備な部屋。
いきなりドアを開いた黒人サングラスのおっちゃん、または覆面の怪しい中国人3人組、はたまた顔面傷だらけのがたいのいい兄ちゃんが、
「おい、命が惜しかったら大人しく有り金全てこっちによこしな。妙なマネしやがったらコイツがお前に火をふくぜ」
とかなんとか銃をちらつかせながら言っちゃって、斎藤がお金を出したら
「クク…ありがとよ」
とか捨て台詞をキメて結局最後に斎藤を殺して帰るんだ。うわあ。
……たまに自分の想像力に笑う。
不用心だから鍵はかけておけと何度も注意をしようと思ったが、もし斎藤が私の想像通りに死んだら…。そう思うとはらはらしたが、斎藤が死んだら死んだで面白いから、今日もなにも言わないことにした。
「斎藤さーん」
返事がないから寝ているかなんかだろう。そう思ったら予想通り、斎藤はベッドの上で寝ていた。スーツのジャケットを脱ぐことも靴を脱ぐこともせず、まるくなっている。――胎内回帰か。胎内回帰願望なのか!
とりあえず荷物をクロゼットの前に置いて、斎藤を起こすことにする。
「まったく、人を呼びつけておいて眠るか普通」そう吐き捨てたが、実際こいつは普通なんかではないことを思い出して、薄く笑った。
そのままベッドに腰掛けて、右手で斎藤の鼻を、左手で口を押さえ付けた。これでいい。
…10秒
…20秒
…30秒
40秒に差し掛かるところで斎藤は「ぐぉほっ」と根をあげた。
頭を揺らすので大人しく手を話してやると、小刻に息を吸いながら薄く眼を開けた。
私はホテルの廊下を一人歩いていた。前々から思っていたけれど、ホテルの床が絨毯っていうのは私の癇に障ることの一つだ。7センチピン・ヒールを履いている身としては不安定で危ないし、キャリーの車輪も沈んで運びが悪い。大体、ホテル側だって掃除が大変で、いいことなんて何もねえ。
そう思っていると、目的の部屋にたどり着いた。
突き当たりから数えて3つめの603号室。
鍵は開いているので遠慮なく入ることにする。別にこれは扉がオートロック式ではないからというわけではなく(実際ちゃんとオートロック機能を備えている)、この部屋の主がノブに傘の持ち手をひっかけて、傘本体をドアにはさんでロックがかからないようにしておいたからだ。
別に私が口を挟むことじゃないかもしれないが、この部屋の住人、斎藤はセキュリティというものに頓着がまるでない。それでいいのか。それで。
昨今いつ後ろから刺されてもおかしくないし、むしろ刺すか刺されるかといえるほど物騒な21世紀に、誰から見ても開いている無防備な部屋。
いきなりドアを開いた黒人サングラスのおっちゃん、または覆面の怪しい中国人3人組、はたまた顔面傷だらけのがたいのいい兄ちゃんが、
「おい、命が惜しかったら大人しく有り金全てこっちによこしな。妙なマネしやがったらコイツがお前に火をふくぜ」
とかなんとか銃をちらつかせながら言っちゃって、斎藤がお金を出したら
「クク…ありがとよ」
とか捨て台詞をキメて結局最後に斎藤を殺して帰るんだ。うわあ。
……たまに自分の想像力に笑う。
不用心だから鍵はかけておけと何度も注意をしようと思ったが、もし斎藤が私の想像通りに死んだら…。そう思うとはらはらしたが、斎藤が死んだら死んだで面白いから、今日もなにも言わないことにした。
「斎藤さーん」
返事がないから寝ているかなんかだろう。そう思ったら予想通り、斎藤はベッドの上で寝ていた。スーツのジャケットを脱ぐことも靴を脱ぐこともせず、まるくなっている。――胎内回帰か。胎内回帰願望なのか!
とりあえず荷物をクロゼットの前に置いて、斎藤を起こすことにする。
「まったく、人を呼びつけておいて眠るか普通」そう吐き捨てたが、実際こいつは普通なんかではないことを思い出して、薄く笑った。
そのままベッドに腰掛けて、右手で斎藤の鼻を、左手で口を押さえ付けた。これでいい。
…10秒
…20秒
…30秒
40秒に差し掛かるところで斎藤は「ぐぉほっ」と根をあげた。
頭を揺らすので大人しく手を話してやると、小刻に息を吸いながら薄く眼を開けた。
一つ問題を片付けるともう一つ新たな問題が出てきて、一つ望みが叶うともう一つ叶えたい望みが沸々と現れる。切りがない。馬鹿みたい!
昨日まで悩みに悩んでいたことが解決したのにそれを喜んだのも束の間で、私はまたも彼是と一喜一憂して心の休まる時が無いではないか。
―…虚しい
その一言が頭の中をまるで電光掲示板の様に右から左へ流れる。
店員に追加のカフェラテを頼んで其れが来るまでお冷を舐めていると、待ち合わせしている人物が入口のベルを鳴らして入って来た。
腕時計を見ると待ち合わせの3時、3分前。まあ、妥当と言えば妥当な時間だろう。
「どうもご無沙汰しておりました」少々申し訳無さそうに男が言う。
「えぇ、こちらこそ。こうやって逢うのは一月ぶりですかね。どうです、お元気でしたか?」私が応える。
「いやぁ、こう毎日暑いと大変ですな」
言いながら向かいの男はハンカチで汗を拭う。額も鼻先も首筋も汗びっしょりで、それならばクールビズして半袖でも構わないだろうと私は思うのだが、本人はだらしなく見えるからとジャケットを手放さないのだ。
「いえ、私などは毎日自宅に引きこもっておりますもの。猛暑もなにもなくて」
逆に外回りのあなたが大丈夫ですか。
「成程。しかし室内でも熱中症になるといいますからな」
「それは知りませんでした。今後気をつけましょう」
しかし私は熱中症と日射病の違いすらわかっていない。
四六時中家に居て、出掛けるとしても夜、しかも車で外出する私には無関係だろう。
昨日まで悩みに悩んでいたことが解決したのにそれを喜んだのも束の間で、私はまたも彼是と一喜一憂して心の休まる時が無いではないか。
―…虚しい
その一言が頭の中をまるで電光掲示板の様に右から左へ流れる。
店員に追加のカフェラテを頼んで其れが来るまでお冷を舐めていると、待ち合わせしている人物が入口のベルを鳴らして入って来た。
腕時計を見ると待ち合わせの3時、3分前。まあ、妥当と言えば妥当な時間だろう。
「どうもご無沙汰しておりました」少々申し訳無さそうに男が言う。
「えぇ、こちらこそ。こうやって逢うのは一月ぶりですかね。どうです、お元気でしたか?」私が応える。
「いやぁ、こう毎日暑いと大変ですな」
言いながら向かいの男はハンカチで汗を拭う。額も鼻先も首筋も汗びっしょりで、それならばクールビズして半袖でも構わないだろうと私は思うのだが、本人はだらしなく見えるからとジャケットを手放さないのだ。
「いえ、私などは毎日自宅に引きこもっておりますもの。猛暑もなにもなくて」
逆に外回りのあなたが大丈夫ですか。
「成程。しかし室内でも熱中症になるといいますからな」
「それは知りませんでした。今後気をつけましょう」
しかし私は熱中症と日射病の違いすらわかっていない。
四六時中家に居て、出掛けるとしても夜、しかも車で外出する私には無関係だろう。